8月11日
朝起きると腹の調子が良くない。くだしている。
どうも疲労気味で胃が疲れているところに暴飲暴食が効いたようだ。
ミケーレたちも昨晩はジュリオが夜中に何回もぐずったらしく、あまり寝ていないようで疲れている。
結局朝飯を食べたあと、昼まで寝ることにした。
お昼に何を食べるという話になり、お粥が良いからリゾットにしてくれと言ったら、ミケーレのお母さんはイタリアでは炊いた白米を食べるというので、そうなってしまった。ミケーレは以前にうちの実家に来た時にやはり腹を壊してお粥を食べたことがあるので、日本人はそうなんだよ、と言ってもイタリア流の病人食がお昼に採用された。
炊き上がったご飯には若干塩味が効いていてオリーブオイルをかけて食べる。付け合せには、チーズやカルチョーフォ(アーティチョーク)の漬物、そしてジャーダさんが好きだというポルペッタが出た。ナスとチーズと小麦粉を練って揚げたものらしい。食べると涙が出るほどうまいが腹の調子が良くないので、一個だけにしておく。

午後は若干調子が良くなったので、トゥルッリの町並みのアルベルベッロにミケーレ親子と行く。
アルベルベッロは本当に観光地といった感じで、観光客と土産物屋で溢れていた。




いくつかの家の屋根には白い線でシンボルマークが書かれていた。
いくつか種類があり、意味があるらしいとジャーダさんが言っていたが、よく覚えてないと言う。
しかし、中には現代チックに書かれた正しくないものあるらしいので、気になる人はお土産屋さんでパンフを買うと良いようだ。

石を積んで作られるトゥルッリは、昔セメントに税金がかけられたためにそれを逃れるために編み出された建築だと、ミケーレの親父さんは言っていた。ミケーレの両親のトゥルッリは屋根の周りに雨樋が作られいて、雨が降るとそれをつたって貯水井戸に流れ落ちる仕組みだった。インターネットでトゥルッリを調べるとやはり大体雨水を溜める構造ではあるらしい。ミケーレの両親のトゥルッリのとなりに建てられた新しい家も地下に雨水を溜める構造になっているらしく、水道が通ってないので生活用水は全てそれで賄う。もし水がなくなってしまったら、水業者を呼んでタンクローリーで給水しにきてくれるらしい。


アルベルベッロを見たあとは、バールで一休みした。
カフェラテをくれと言うと店員が?といった感じになって、「カッフェマキャート?」と聞き返した。そういえばイタリアのバールではカフェラテは無いのだったっけ、と思い出しそうそうマキャートと言い直す。ジャーダさんが頼んだのは、お馴染みイタリアビール モレッティのレモン味だった。良くコロナにレモンを入れて飲むが、最近はこれが流行っているらしい。
三人で話をしているうちに日本の話になり、今自分が住んでいる富山の話になった。どんな場所かということで、合掌造り集落の写真をネットで検索して見せると、アニメ映画のおおかみこどものあめとゆきの舞台に似ていると言うので、それなら今住んでいるところの近くだよという話で大変盛り上がり、是非とも行きたいということになった。ジャーダさんはジブリ好きだが、最近は細田守監督も好きらしい。


家に戻ると親父さんが庭のグリルで肉を焼いていた。腹の調子が若干不安だったが、食欲には勝てず食べる。うまいが、その後やはり若干腹が痛くなったので、早々に寝た。