妖怪本

妖怪の肖像―稲生武太夫冒険絵巻

妖怪の肖像―稲生武太夫冒険絵巻

 昔図書館で読んだ本。

 江戸時代に実際にいた人物、三次藩藩士稲生武太夫は16歳の時に化け物屋敷に住み、次から次へと化け物の怪に会う。その話は江戸時代「稲生物怪録絵巻」「稲生物怪録」によって、広く世間に広まった。

 この本はその稲生物怪録をさらに解説した話。稲生物怪録の話と世界の神話を関係づけたり、民俗学的観点から見て、当時山奥にはタタラがありそこの人々と一本足の化け物との関係を見たりと、一見荒唐無稽話に見える「稲生物怪録」を学術的に紐解く。
 この著者の豊富な知識と豊かな想像力がおもしろい本だと思う。

 でも、この本を読む前にまず稲生物怪録の知識を入れとかないと厳しいかも。稲生物怪録は関連本やインターネットサイトが多数あります、そちらを参考にすると良いでしょう。
 ちなみに私は、何で稲生物怪録の知識を得たのか憶えていません。すみません、無責任で。