学校に行って帰る途中で、偶然3人も知り合いに会いました。

一人目は怪しいポーランド人テオフィル。でかく黒いイヌを連れていました。学校ほとんどに来ないくせに、学校の前を堂々と散歩とは良い度胸をしてます。

二人目はセルジオ、話していても相変わらず魂がどこに分からないような気がするのですが、とっととどっか行きました。

三人目はトリノで唯一と言っていい、日本人の友達でした。それで男二人、ジェラートを食べました。イタリアの良いところは、街中で中年のオッちゃんが昼ごはんあとに、一人でジェラートを食べながら闊歩しても変な目で見られないところです。そういえば前にもミケーレに、「ジェラートは美味いんだけど、真冬に食べるのは少し変じゃね?」と聞いたら、「どこが変なんだ?真冬でもジェラートは美味しいんだから、変じゃない。」と言われ、納得してしまいました。

家に帰ってくると、中庭を5歳ぐらいの小さな男の子が自転車でくるくる回ってました。「チャオ」というと、何か言っているので、「なに?」と聞くと「おまえなんていうの?」というので、俺の名前を教えてあげると、「フランス人?」と言われたので、どこをどう見たらこの生粋の日本フェイスをフランス人と間違えるのだと思い、笑いながら「フランス人に見える?俺は日本人だよ、オリエンタル!」と答えると、興味もなさ気な感じで自転車をこぎながら背を向けて「ぼくはフランス人…」と言ったのに哀愁がありました。見た感じヨーロッパより南の移民系の子に見えたけど、フランス人なのか。よく分からないけど、色々あるんだろうな。

部屋に戻って窓を開けると、下の中庭から母親の怒る声とさっき男の子の泣き声が聞こえてきました。