しかし最近やばいです。少しずつイタリア人化してるかも。物事を大げさに言うのと、日本人にはない図々しさが出てきました。少し気をつけないと、いや、いっそのこと本当にカラブレーゼ(南イタリア カラーブリアの人)になっちまうか?木の陰でデッキチェアに横たわって、服は素肌に半袖の派手な柄シャツ、首には金のネクッレス、かたわらのテーブルにはチーズとワインを転がし、仕事をしている人々を横目に怠ける、と言うとカラブレーゼに失礼か。

しかし本当のところイタリア人が、昔俺が想像していたように能天気なラテン民族かと言うと、そうでもなく、結構心配性なところがあったり、意外に恥ずかしがり屋だったりと、少なくとも俺の知っているイタリア人はそういう感じです。そんな訳で能天気なイタリア人のイメージは、アメリカ映画のせいだというイタリア人もいます。


トリノはここ連日暑いです。どうやら今年は少し異常気象で、今の時期こんなに暑いのは普通じゃないようです。

もう少ししたらイタリアは6月のテスト期間なのですが、最近斜め向かいのイタリア人女子大生の家からは、勉強のためか何かを読んでいる声が四六時中聞こえます。不思議なもので、隣のイタリア人の家から聞こえるがなり声の携帯電話の会話とは違って、窓を開けていても気になりません。同じ話し声なのに不思議です。しかしお隣さんは本当に勉強しているのかね。ここのところ男と電話しているのか知らないけど、朝から晩まで携帯で高圧的に喋りたてている声が、薄い壁を通して聞こえます。もめてるのかな?それともこれが普通なのか。

まあしかし他人の心配をしている場合ではありません。今の後期は久しぶりのスランプに陥っていて、思うようにデザインが出来ません。どうしたもんだろう。何か物の形を描く感覚がなくなってしまったような感じです。考え過ぎなのかなぁ。時がたてば戻ると思うのだけど、意外にデリケートなのかなぁ、俺の頭は。しかしそんなのんきなことも言ってられないな、俺たちももうすぐ試験期間だ。ああ、怖い。今回は自信がない。


そういえば、ペルージャにいたときに同居していたイタリアの女の子も卒業試験前だったからか、友達と夜遅くまでレポートを読んで勉強していたな。ベアトリーチェだっけな?それともジュゼッピーナだったけな?同居に若いのと中年のイタリア女性がいたのですけど、今じゃ名前がごっちゃになってしまい、どっちがどっちか分かりません。あのあと卒業してからはパドヴァに帰るって言ってたけど、どうしたかな。そういえば俺が引っ越すときに強制的に追い出された、チュニジニア人たちなんかもどうしたもんかな。

そういえば、イタリアに一番最初にペルージャに来て、その後トリノと過ごしてから、6月で二年経ちます。一番最初にイタリアに着いたときは、今でも昨日のように鮮明に思い出せますが、そう考えると何か自分が変わったという気もしません。まあ別の意味で、元から普通より変わっているのは知ってますが・・・・多分、カラブレーゼ化したというのも、生まれ持っての地なんじゃないかと思ったりもします。