今日は朝は晴れていたと思ったら、昼過ぎからパチンコ大の雹が機関銃のように降ってきて、この頃のトリノの天気は安定しません。窓開けていたら、部屋に雹が何粒か飛び跳ねてきた。


先週の金曜にマーケティングの筆記試験があったのですけど、相変わらずカンニング天国で、うちのクラスでは頼んでもいないのにポーランド人のテオから、親切にも答えのペーパーが回ってくるほどのチームワークでした。そんな訳で、翌週の月曜に帰ってきた答案用紙の結果も、我々のクラスの平均点が高く先生は褒めてました(?)ちなみに俺は30点満点中24点で、平均より低いですけどまあよいです。この筆記試験に、あとプレゼンテーションと出席の評価が加わって成績となりますが、これでマーケティングはまず落ちる心配は無いでしょう・・・まあこの授業で落ちる人は、いないと思うのですが。


月曜にはマーケティングのもう一つの試験、グループ課題の発表があるので、前日の日曜にミケーレたちの家でやったのですけど、相変わらずイタリア語がわからなぇなと思いながらやってました。例えば、俺のやっていったページのイタリア語は結構適当で、ローマ近郊出身のアレックスは「ここは分からん。何が言いたいんだ?」という感じで、ほとんど直してもらいました。出来上がった文章は知らない単語ばかり。要するに知っている語彙が少な過ぎるから、細かいニュアンスが伝えられないようです。あと単語もかなり間違えが・・・・uscito がusitoになってたし。

そんな訳で、月曜のプレゼンテーションは終わったわけですけど、発表前に俺のやったページに英語やら、イタリア語やらで間違えが発覚しまして、すでに時は遅しとそのまま発表されました。しかし俺たちがデザインした車はテーマが「フィアット アバルト」で、それを想定してマーケティングリサーチをしたのですけど、プレゼン中にミケーレが「日本にも沢山のアバルトファンがいる」と言っていたので、苦笑いしてしまいました。確かに日本にはエンスーという熱狂的な車マニアがいますが、彼らはごく一部のユーザーで、とても日本でアバルトのブランドを掲げて売れるとは思いません。それどころかフィアット売るのだって難しいのに。多分俺が“日本にはアバルトの自動車博物館もあるぞ”と言ったのが彼の想像力を膨らませたのでしょう。しかしプレゼンにはフィアットマーケティング部門のお偉いさんも来てたから、本気にしたらこまるなぁ。この辺がイタリア人の誇張癖ですかね。

ちなみに下の絵は、我がグループの天才画伯ジュリオの「アバルトSS」デザイン画です。これが今回発表した車です。これくらい描ければ、どこでも働けるでしょう。俺はとてもこんな風には描けません。相変わらず、すげぇや。


そういえば最近なんですけど、北イタリアトレント出身のアンドレアやアレックス(ローマ)が、俺に突然方言で話しかけて「おお、お前、俺たちの方言がわかるのか!」と言って喜んでいます。どういうことかと言うと、俺はイタリア語をかなり勘で聞いているので、多少似ている言葉ならその状況で理解するのですね。だから「今、何やっている?」ぐらいの言葉を方言で突然言われても、理解するようです・・・・だからって、俺で遊ぶなよな。

しかし疲れてくると、うっかり日本語が出てきそうになるからびっくりします。司馬遼太郎日露戦争頃の小説「坂の上の雲」で、秋山好古はフランスに留学してフランス語ができるのに、普通に日本語で喋り返していたという話があるけど、ホントかなぁ。