今日は午前中に卒業制作のスケッチプレゼンテーションをやったあと、家に帰って昼飯を食べたあとに、ドアを叩く音がしました。開けてみると、珍しく隣のラウラがいまして「少し砂糖くんない?」と言うので、外面は良い偽善者の私は、少しとは言わずドバドバ砂糖入れに分けました。そしたらラウラが「あたし2週間後出て行くの」と言うので、「え?出て行くってこのアパートを?」と聞くと「そう、今あの家あたしと彼氏とイヌ二匹でしょ」と言うので、確かにこの1Kほどの部屋に人ふたりイヌ二匹はどう考えてもきついよな、と前から俺も他人事ながら思っていたのですから、当たり前の選択かもしれません。

そう聞くと隣が居なくなって静かになるのか?とすぐにその思考にたどり着いてしまったのですが、まさか「いやーそりゃ残念」などと笑顔で言えるほど悪人でもないので、「まあ、なんか手伝えることがあったら、言ってよ。卒業制作中でこっちも忙しいのだけど。」と非常にあいまいな日本人的返答をいたしました。しかしあれですね。なんか居なくなるとわかると、隣の騒がしい隣人でも急に親切にしてやればよかった、なんて考え始めるもんですから人間やらしいです。普段は「うるせい!隣の犬!いつか焼き犬にしてやる!それにしても飼い主も飼い主だ。イヌのように叫ぶな!」とか思っているのに、明日から廊下であったら、愛想のいい笑顔で挨拶してそうですから、複雑です。しかしこれで二週間後に「やっぱり引っ越せなくなったわ」なんて言われた日にはがっかりすんだろうな。イタリア人なら大いにありえる。


ちなみに午前中のプレゼンは、あっけないほど先生のよい反応をもらえて、むしろもう俺たちのグループは見切りを付けられて、テキトーにあしらわれているんじゃないか?という疑心暗鬼を持つほどでした。まあそんなこと思うんだから、どうやら精神が病んでいるようです。まあ良いデザイナーというのは絵が上手いことが第一条件じゃないと思うんですが…しかし上手いにこしたことはないのですが…。四月末にBMWのデザイナーたちとプレゼンか、あー怖い。