我々の3Dモデラー、アレッサンドロが不調です。何でも昨日、弟の彼女が新聞配達のワゴンに追突されて、死んでしまったらしいのです。聞くところによると配達のワゴンは時間に遅れていて、ずいぶんとスピードを出していてところで突っ込んだらしいから、衝撃も強かったらしいです。

それで本当に気の毒なのですが、それでアレッサンドロが気落ちして作業が進まないのは、少し別の問題でありまして、我々は来週の火曜日までには3Dモデルを終わらせないといけないのですね。ところが今日のところアレッサンドロはほとんど使い物にならなくなってしまったので、俺とマッテオでモデルを進めないといけません。まあ別に、仲間が駄目なときは他が助けるのが当たり前なのですが、なんと言うかアレッサンドロ抜きで3Dモデルを進めるのは、彼のプライドにどう影響するかと言うのが少し心配です。

アレッサンドロはデザインの絵のほうが全然駄目なんですね。それで逆に3Dのモデルを作らせると、非常に丁寧に早くやってくれます。そんなわけで彼にとって3D製作ということはひとつの誇りでもあるわけですが、先週末から今日にかけてはほとんどモデルが進んでいません。(まあ、まかせっきりにしていた俺たちも悪いのですが)そんな訳で、今週はたぶんお葬式なんかもあるでしょうから、彼の出来る仕事量もかなり減るでしょう。だからと言って、来週の締め切りまでに間に合わないと言うのも、言い訳にならないので内緒でこっそり進めておきます。

しかしこの考えは、考えすぎかなぁ。やって持っていったら、気を悪くしないで「ああ、良いね。ありがとう」とかあっさり言うかもな。こういう考えのところが日本人ぽいのか?