いよいよ学校も大詰めでございます。卒業制作のプレゼンテーションの用意着々と難航中です。


今日は朝にモデル工房に行きまして、1/4カーモデルの仕上がりを見てきました。色塗りまで終わって、あとは部品をくっつけるだけだったのですけど、それで問題だったのは、ホイールの穴の中にLEDライトを入れるため、タイヤの下に穴を開けなければいけなかったんですね。しかしそれを聞いたモデル工房のボスは「そんな時間はないからもう駄目だ」と軽くけなされてしまいました。まあ元々子供だましのようなこのアイデアについて俺は、どうでも良いやと思っていたのですけど、アレッサンドロが泣き出しそうな顔をしてまして「じゃあ俺たちで穴を開けるしかない」とか言い出すもんだから、「いや、それは危険だろう」と驚いてしまいました。

しかし二人のモデル職人が「そんなに難しいことじゃないから、何とかできるかもしれない」と言いまして「俺たちのボスは時間が優先だから、無理だと言っているんだ。もう少し喰らいつけば何とかなるかもしれん」と助け舟を出してくれました。イタリアの面白いところは、ボスがああ言っているのに、部下がウラでこんな助言をしてくれるところだと思います。


それにしても困ったのはマッテオで、今週末に六年間付き合ったサラに完璧にふられたみたいです。それで今はまるで気落ちして、一緒にいるこっちも引きずられる勢いです。去年の今頃も同じようにサラにふられかけて、ヨリを戻しましたけど、今回は裏に別の男がいるらしいから相当難しいな。

しかしだかららといって、卒業制作は別の話だから集中してもらいたいのだけど、隣で「ああ、テキトーで良いよ」とか言われると、まるで張り合いがなくて困ります。でもたまに、デスクトップの壁紙いっぱいに写っている笑顔のサラを放心したように見ているマッテオを見ると、泣けてくるなぁ。