蕪村俳句集 (岩波文庫)

蕪村俳句集 (岩波文庫)

テレビなし、インターネットなしの部屋で、唯一の娯楽が本なのですが、読み出すと止まらなくなるので、こんなものを買ってみました。
しかし俳句など学校の授業で習ったぐらいの知識しかないので、見事に読み進みません。しかも与謝蕪村というから、与謝野晶子の夫だったけな?だったら明治ぐらいの人だろうと、思い込んで読んでいたら、どうも変なので辞書で調べてみたら、与謝野晶子の夫は与謝野鉄幹で、一方、与謝蕪村は江戸時代の人、松尾芭蕉と並ぶ江戸の大俳人でした。よく考えたら、与謝と与謝野で苗字が違うわけだし、勘違いも甚だしかったです。
しかしこういうときに電子辞書の広辞苑は役に立ちます。俳句の下に注釈がついているのですけど、それでも分からない言葉が多すぎます。大体、注釈に「青砥?藤綱。夜、滑川に落とした十問の銭を探すのに五十文の松明を買わせた」なんて書いてあって、これを読むだけだと、この藤綱という人は十文を探すために五十文も損する馬鹿なんだなぁ、と思ってしまいましたが、広辞苑で調べてみると、川に落とした銭十文が天下の財の損失になると惜しみ、五十文の費用を使ってこれを探させたと言う風に書いてありまして、要するに貨幣がまだあまりない時代に自己の利を捨てて、天下の利を優先させた偉い人と言う意味のようでした。
しかし、あまりに読む気が進まないので、春之部から始まる本なのですが、飛ばして夏之部を読むことにしました。そうしたら季節感に合うのか結構読めます。この本は読むのに一年かかる。