最近分かったのですけど、どうもいま活字病のようです。何年かに一度この病気がきて、その時期は四六時中本を読まないと気がすまないのですが、今がその時期のようです。どういう精神状態なのか分からないのですが、多分安定はしていると思います。しかしこのままだとキリが無いので、手持ちの本を読みきったところでもう買いに行くのやめました。いま手元残った本は、「やさしいプラスチックの話」とか「鉄VSアルミボディ」とか勉強になる本ばかりです。日本語が読みたいなら、これらを読まざる環境にしました。

国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)

この本、ちょっと前に日本で売れてたのでしょうか?知り合いの人が貸してくれて読み始めたのですけど、偏っているなと思いました。

一つだけ思ったことは、この本の中で「なぜ人を殺してはいけない」という質問に先生が答えに詰まったと言う話で、著者は「いけないものはいけないと教え込まなきゃいけない」と説いてますけど、普通に考えれば「人を殺すと言うことは、自分が相手の立場にた立って考えた時、殺される側になるのだから、たまったものじゃない。」と言うほうが人情があると思いました。物を盗んじゃいけないと言うことも、もし自分の家に泥棒が入ったら困るだろうと言う道理だと思いますが。

さむらい劇場 (新潮文庫)

さむらい劇場 (新潮文庫)

池波正太郎の長編小説ですが、池波先生お得意の主人公成長型小説です。始めは旗本の妾腹で箸にも棒にもかからない無頼の若い主人公が、吉宗徳川幕府尾張藩のごたごたに巻き込まれ波乱万丈の12年間の人生をたどり、人間として大きく成長する話です。最後のほうで、同じく妾腹で苦労した良き理解者の叔父を手伝って火附盗賊改メの任務をする当たり、鬼平の原型を見るような気がしてますます面白くなりました。本当に池波正太郎の書く人物像は魅力的です。

他に「おとこの秘図」と言う小説もあるみたいですけど、主人公がこの叔父の徳山五兵衛らしく、そっちも読みたくなりました。あと、「雲霧仁左衛門」と言う盗賊の話もこの話と関わりがあるみたいので日本に帰ったら探したいです。